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2010.01/19 [Tue]
霊安室にて
霊安室での出来事。
後にこの時の自分の前向きさを、とっても後悔した
出来事の記録。
みゆぽんはすばらしく天気のいい日に産まれた。
そして亡くなった日も、火葬された日も、雲ひとつないステキな日だった。
前日に退院様に買った肌着を洗ったばっかりだった。
まさか次の日に亡くなって、着せることになるとは思わなかった。
通販で買った未熟児用のインポート服は、2300gのみゆぽんの体に驚くほどぴったりで、白く陶器の様に固まったみゆぽんは、ますますお人形のようにみえた。
霊安室に入ったら、NICUのスタッフがいっぱいいた。
ただでさえNICUはいつも忙しそうで、アラームが鳴り続けているのに
すぐに駆けつける余裕もない。
そんなに皆さんで来たら、他の子が心配だったので帰って下さいとお願いした。
もうみゆぽんに出来る事はこの人達にはないけど、同じ様な気持ちの人を
増やさないで欲しかった。
一人一人生前と変わりなく抱っこして、お別れの言葉をみゆぽんに
話しかけてくれた。
お産難民の私を受入れてくれた病院はここだけだったが、ここで産めて幸せだった。
そんな話をした。
すごく驚いた事に、産婦人科の担当の先生と入院中にお世話になった
助産士さんが10人以上来てくれた。
産婦人科の先生はみゆぽんの首とお尻を持ちながら、不必要なぐらい泣いていた。
赤ちゃんの抱き方を知らない人なんだな・・・と思った。
産婦人科の先生にみゆぽんを渡されそうになった助産師さんは
手振りでベットに寝かせるように指示して、全員手を合わせていった。
やっぱり小児科と産婦人科って違うのねって
冷静に思っってしまった。
医者ならいっぱい生死を見てきたはずなのに、何故そんなに泣いているのか不思議だった。
産婦人科医なら、中絶・流産・死産と色々あるんじゃないかな。
もし親しくなった私のみゆぽんに思い入れがあって、嘆いているなら
ママはみゆぽんと一緒に出来る事がある。
みゆぽんの主治医の先生も泣いている。
小児科の先生は仕事辞めたいオーラを発していた。
医者にしては気弱で、看護婦さんより弱いのに、責任だけ取らされて
気の毒だった。
産婦人科の先生は、前に会った時に医者を辞めたいと話していた。
この二人の辞める気をそげれば、とっても有意義な事だとずっと思っつていた。
看護師さん達が下がったのに、産婦人科の担当医だけが
みゆぽんの前に来て、私達の前に頭を下げた。
「申し訳ございません。」
回らない頭で考えても、この人に謝られる理由は見当たらない。
「止めてください、先生。私達は誰も責めるつもりはありません。」
と旦那が泣きながら言った。
旦那がそのつもりなら……
先生に聞きたい事と言わせたい事がある。
きっとこのタイミングでしか言わせられない。
遺体に手をかざしてみると、半目を開けたみゆぽんが
私を応援しているように見えた。
娘の死をもってしか言わせられない言葉かもしれない。
ずっと聞きたかった言葉。
人は責められるより、感謝の言葉を忘れないから
あえて感謝の言葉を選んだ。
「先生、お腹の中にいた時にこの子の異常に気が付いてましたか?」
「気が付きませんでした。産まれたときも泣いて元気だったし…」
と泣いていた。
「そうでしたか、もしかしたらね、妊娠中の過敏な時に気を使って
言わなかったのかなって思っていたんです。
先生。私は先生が大好きです。
あなたのお陰で無事に産めたんです。
ありがとうございます。」
産婦人科の先生はもっと大声で泣き始めた。
「これから益々精進致しますので、どうか・・・・」
声になっていなかったけど、お赦し下いって言った気がする。
だから
「先生、医者を辞めないでくださいね。空からみゆが
見張ってますからね。」って言った。
「はい。」って返事が返ってきた。
その言葉がとっても聞きたかった。
まだまだ若い先生、これから色んな経験をして育って欲しい。
みゆぽんの個性は治しようが無かったけど、きっと
これから多くの子をこれから救えると思う。
みゆぽんの命を持ってした事。
これが使命だったんじゃないかと思った。
後日、18トリソミーの病気の冊子と供に
『辞めたら空からイタズラさせます。』と
なんとも恐ろしい手紙を先生に送った。
後にこの時の自分の前向きさを、とっても後悔した
出来事の記録。
みゆぽんはすばらしく天気のいい日に産まれた。
そして亡くなった日も、火葬された日も、雲ひとつないステキな日だった。
前日に退院様に買った肌着を洗ったばっかりだった。
まさか次の日に亡くなって、着せることになるとは思わなかった。
通販で買った未熟児用のインポート服は、2300gのみゆぽんの体に驚くほどぴったりで、白く陶器の様に固まったみゆぽんは、ますますお人形のようにみえた。
霊安室に入ったら、NICUのスタッフがいっぱいいた。
ただでさえNICUはいつも忙しそうで、アラームが鳴り続けているのに
すぐに駆けつける余裕もない。
そんなに皆さんで来たら、他の子が心配だったので帰って下さいとお願いした。
もうみゆぽんに出来る事はこの人達にはないけど、同じ様な気持ちの人を
増やさないで欲しかった。
一人一人生前と変わりなく抱っこして、お別れの言葉をみゆぽんに
話しかけてくれた。
お産難民の私を受入れてくれた病院はここだけだったが、ここで産めて幸せだった。
そんな話をした。
すごく驚いた事に、産婦人科の担当の先生と入院中にお世話になった
助産士さんが10人以上来てくれた。
産婦人科の先生はみゆぽんの首とお尻を持ちながら、不必要なぐらい泣いていた。
赤ちゃんの抱き方を知らない人なんだな・・・と思った。
産婦人科の先生にみゆぽんを渡されそうになった助産師さんは
手振りでベットに寝かせるように指示して、全員手を合わせていった。
やっぱり小児科と産婦人科って違うのねって
冷静に思っってしまった。
医者ならいっぱい生死を見てきたはずなのに、何故そんなに泣いているのか不思議だった。
産婦人科医なら、中絶・流産・死産と色々あるんじゃないかな。
もし親しくなった私のみゆぽんに思い入れがあって、嘆いているなら
ママはみゆぽんと一緒に出来る事がある。
みゆぽんの主治医の先生も泣いている。
小児科の先生は仕事辞めたいオーラを発していた。
医者にしては気弱で、看護婦さんより弱いのに、責任だけ取らされて
気の毒だった。
産婦人科の先生は、前に会った時に医者を辞めたいと話していた。
この二人の辞める気をそげれば、とっても有意義な事だとずっと思っつていた。
看護師さん達が下がったのに、産婦人科の担当医だけが
みゆぽんの前に来て、私達の前に頭を下げた。
「申し訳ございません。」
回らない頭で考えても、この人に謝られる理由は見当たらない。
「止めてください、先生。私達は誰も責めるつもりはありません。」
と旦那が泣きながら言った。
旦那がそのつもりなら……
先生に聞きたい事と言わせたい事がある。
きっとこのタイミングでしか言わせられない。
遺体に手をかざしてみると、半目を開けたみゆぽんが
私を応援しているように見えた。
娘の死をもってしか言わせられない言葉かもしれない。
ずっと聞きたかった言葉。
人は責められるより、感謝の言葉を忘れないから
あえて感謝の言葉を選んだ。
「先生、お腹の中にいた時にこの子の異常に気が付いてましたか?」
「気が付きませんでした。産まれたときも泣いて元気だったし…」
と泣いていた。
「そうでしたか、もしかしたらね、妊娠中の過敏な時に気を使って
言わなかったのかなって思っていたんです。
先生。私は先生が大好きです。
あなたのお陰で無事に産めたんです。
ありがとうございます。」
産婦人科の先生はもっと大声で泣き始めた。
「これから益々精進致しますので、どうか・・・・」
声になっていなかったけど、お赦し下いって言った気がする。
だから
「先生、医者を辞めないでくださいね。空からみゆが
見張ってますからね。」って言った。
「はい。」って返事が返ってきた。
その言葉がとっても聞きたかった。
まだまだ若い先生、これから色んな経験をして育って欲しい。
みゆぽんの個性は治しようが無かったけど、きっと
これから多くの子をこれから救えると思う。
みゆぽんの命を持ってした事。
これが使命だったんじゃないかと思った。
後日、18トリソミーの病気の冊子と供に
『辞めたら空からイタズラさせます。』と
なんとも恐ろしい手紙を先生に送った。
NoTitle
知ることができて涙が出るけど嬉しいです。
医者にとって命が救えないって事、つらいけど
それ以上にたくさんの命を救える医者になって
ほしい。
ママさんは先生の力にもなれたんですね。